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Nintendo Switch の本体更新は81回、「安定性向上のみ」の記載は約4割(2017〜2026年の公式履歴)

Nintendo Switch の本体更新は、任天堂の公式履歴に2017年3月3日から2026年9月30日まで81版載っている。年に5〜12回、版と版の間隔の中央値は32.5日。更新の記載が「安定性向上」の定型文だけの版は33版で、全体の約4割(40.7%)にあたる。機能の追加・変更が書かれた版は26版(32.1%)で、残りの22版(27.2%)は特定の不具合の修正が書かれている。

この記事で確かめたのは、Switch の本体更新は何回出ていて、年ごとにどれだけの頻度か。「安定性向上のみ」と書かれた版は全体の何割かという点だ。数えた範囲では、更新の中身は「安定性向上だけだった前半から、機能追加が増えた後半へ」という形にはなっていなかった。この点は後の節で数字とともに示す。

81版の内訳

公式の更新履歴(米国版)に書かれた内容を、先に決めた基準で3つに分けた。基準の詳細は付録にある。

区分 基準(公式の記載) 版数 割合
A 定型文のみ 「General system stability improvements…」(動作の安定性向上)の定型文だけ 33 40.7%
B 不具合修正 機能の追加・変更の記載は無く、特定の不具合の修正が書かれている 22 27.2%
C 機能の追加・変更 機能・設定・画面の追加、変更、削除が1項目でも書かれている 26 32.1%
合計 81 100%

区分は「公式のページに何が書かれているか」の分類で、書かれていない変更が無かったことを示すものではない。Aの版も、内部では何かが変わっている可能性があるが、ページには定型文しか書かれていない。

Bのうち16版は、定型文と並べて具体的な修正が書かれている(「…including:」で続く形を含む)。残る6版は定型文を伴わず修正だけが書かれている(10.0.4・11.0.1・12.0.0・20.0.1・20.1.1・23.0.1)。定型文を含む版は、Aの33版とBの16版で計49版(60.5%)になる。「安定性向上のみ」を厳密に取れば約4割、具体的な修正の追記まで含めれば約6割で、どちらを取るかで答えが変わる。

なお、公式ページは「各更新には、それ以前のすべての更新の改善が含まれる」と書いている。

年別の回数と間隔

年ごとの版数、区分の内訳、直前の版との間隔(日数)は次のとおり。間隔は、履歴に載る隣り合う版の配信日(米国版の日付)の差で、その年に配信された版について数えた。2017年は最初の版(2.0.0、3月3日)に直前の版がないため、間隔は9件になる。2026年は9月30日までの6版。

年 版数 A B C 間隔の中央値(日) 最長(日)
2017 10 3 3 4 35 43
2018 8 3 3 2 21 111
2019 8 2 3 3 55.5 84
2020 10 5 3 2 32.5 89
2021 8 4 1 3 32 116
2022 7 3 1 3 50 119
2023 7 5 1 1 50 112
2024 5 1 2 2 49 119
2025 12 5 4 3 20.5 183
2026 6 2 1 3 49 86
全体 81 33 22 26 32.5 183

版数が最も多いのは2025年の12版、最も少ないのは2024年の5版。2025年には、本文に Nintendo Switch 2 への言及がある版が5つ(20.0.0・20.1.0・20.2.0・21.0.0・21.0.1)含まれる。この表は時間順に並べた集計で、版数の違いの理由は公式ページには書かれていない。

全体の間隔は、最短3日(20.0.0から20.0.1、2025年4月29日〜5月2日)、最長183日(19.0.1から20.0.0、2024年10月28日〜2025年4月29日)。100日以上空いたのは8回で、そのうち7回は番号の先頭が上がる版(6.0.0・12.0.0・15.0.0・16.0.0・18.0.0・19.0.0・20.0.0)で終わっている。残る1回は16.1.0。一方、10日以内の間隔は8回あり、すべて x.0.1 以降の版(4.0.1・8.0.1・10.0.1・10.0.2・10.0.4・11.0.1・20.0.1・20.1.1)だった。

機能が追加された版

機能の追加・変更が書かれたC区分の26版は、番号の先頭が上がる版(x.0.0)に偏っている。x.0.0 は22版あり、うち19版がC。それ以外の59版でCなのは7版(3.0.2・12.1.0・13.1.0・14.1.0・18.1.0・20.1.0・22.5.0)だけだ。x.0.0 でCでないのは12.0.0(不具合修正)、17.0.0、19.0.0(どちらも定型文のみ)の3版。公式ページは版番号の付け方を説明していないため、数えた範囲で言えるのは「機能の追加・変更の記載は x.0.0 の版に多い」というところまでになる。

C区分の版どうしの間隔は中央値132日(25区間)。最長は16.0.0(2023年2月20日)から18.0.0(2024年3月25日)までの399日で、この間の6版(16.0.1・16.0.2・16.0.3・16.1.0・17.0.0・17.0.1)は、定型文か不具合修正の記載だった。次に長いのは18.1.0(2024年6月10日)から20.0.0(2025年4月29日)までの323日。直近のCは23.0.0(2026年9月9日)で、最新の23.0.1(9月30日)はその21日後に出た不具合修正になる。

機能の内容は付録に26版すべてを一覧にした。ここでは、数えて分かったことを1つ挙げる。ユーザーアイコンの追加が書かれた版は、3.0.0・4.0.0・5.0.0・6.0.0・7.0.0・8.0.0・10.0.0・11.0.0の8版で、最後は2020年11月30日の11.0.0。それ以降の履歴には、アイコンを新たに選べるようにした記載は無い(20.0.0に「一部のユーザーアイコンの見た目を更新した」という記載はある)。バーチャルゲームカードに触れた版は、20.0.0・21.0.0・22.0.0・23.0.0の4版で、2025年以降のC区分6版のうち4版にあたる。

「安定性向上だけの前半、機能追加が増えた後半」とは言えなかった

この記事の企画の段階では、更新の中身が「安定性向上だけ」から機能追加へ移ってきたのではないか、という見方で数え始めた。2017〜2020年(36版)と2021年〜2026年9月(45版)に分けて比べると、この見方は支持されなかった。

期間 版数 A B C
2017〜2020年 36 13(36.1%) 12(33.3%) 11(30.6%)
2021〜2026年9月 45 20(44.4%) 10(22.2%) 15(33.3%)

Cの割合は前半30.6%、後半33.3%で、差は2.7ポイント。Aは前半の36.1%から後半は44.4%へ8.3ポイント増え、Bは33.3%から22.2%へ11.1ポイント減ったが、機能追加のない版(A+B)でみると前半69.4%、後半66.7%で、差は2.7ポイントだった。間隔の中央値は前半35日、後半30日。この2期間の比較から、機能追加が後半に増えたと言うだけの根拠は得られなかった。機能追加の割合に差が見えない一方、追加される機能の種類には前節のような違い(アイコン追加が2020年で途絶えること、2025年以降はバーチャルゲームカードが続くこと)が確認できる。ただし、これは2つの項目を拾っただけで、機能の種類全体を分類したわけではない。

日本版の更新ページとの照合

任天堂の日本向けサポートページ(「Nintendo Switchの本体更新について」)にも更新履歴がある。版と配信日だけを照合した。

  • 版の集合は同じで、日本版も81版。米国版にだけある版、日本版にだけある版は無い。
  • 配信日は、79版で日本版が米国版より1日遅く、2版(2.0.0と20.0.1)は同日だった。
  • 最新の23.0.1は、米国版が2026年9月30日、日本版が10月1日。この記事の区分や間隔は、すべて米国版の日付で数えている。

日付が1日ずれる版が多いことの理由はページに書かれていない。時差による表記の違いと読めるが、確かめてはいない。また、日本版の記載内容は区分に当てはめておらず、内容が米国版と同じかどうかは確かめていない。

確かめていないこと

  • 履歴ページの範囲外の更新(2.0.0より前の版、ページに載っていない版)。番号が飛ぶ理由(たとえば22.1.0の次が22.5.0)も、公式ページには書かれていない。
  • 米国版・日本版以外の地域のページ。Nintendo Switch 2 の更新履歴は別のものなので、数えていない。
  • 区分Aの版で実際に何が変わったか。定型文の裏にある内容は、公式ページからは分からない。
  • 区分の境界の判断。たとえば20.1.0(設定画面の見た目と起動音の変更)や16.0.0(使えないニックネームの表示の変更)は、機能の「変更」としてCに入れた。別の基準を取ればCの数は変わる。

付録

付録1 分類の基準(数える前に決めたもの)

米国版の各版の記載で、見出し直下の項目を次の3種に分けた。

  • 定型文: 「General system stability improvements…」(動作の安定性向上)、「Several issues were fixed…」(11.0.0)
  • 不具合修正: Fixed・Resolved・Corrected・Corrections・We fixed・Addressed などで始まる項目。定型文に「including:」で続く下位項目も含める
  • 注記: Note で始まる項目、商標表記、Switch 2 のサイトへの案内など、機能の追加・変更を述べていない項目

区分は次のとおり。

  • A: 定型文だけが書かれている
  • B: 機能の追加・変更の記載は無く、不具合修正が書かれている(定型文を伴うものを含む)
  • C: 機能・設定・画面・対応地域・言語などの追加・変更・削除が1項目でもある。不具合修正を併記していてもC

分類は scripts/switch_update_history.py で機械的に行い、全81版の記載を読み、区分を確かめた。ページ内で注記だけ字下げが浅い版(20.0.0・20.1.0・23.0.0)は、最初の集計で定型文のみに誤って入ったため、「先頭項目の字下げを最上位とする」ように直して数え直した。数字は修正後のもの。

付録2 区分ごとの版

  • A(33版): 2.1.0、2.2.0、2.3.0、5.0.1、5.1.0、6.2.0、8.0.1、8.1.0、9.2.0、10.0.1、10.0.3、10.1.0、10.2.0、12.0.1、12.0.2、12.0.3、13.2.0、13.2.1、14.1.1、14.1.2、16.0.1、16.0.2、16.0.3、16.1.0、17.0.0、19.0.0、20.1.5、20.3.0、20.4.0、20.5.0、21.1.0、21.2.0、22.1.0
  • B(22版): 3.0.1、4.0.1、4.1.0、5.0.2、6.0.1、6.1.0、7.0.1、9.0.1、9.1.0、10.0.2、10.0.4、11.0.1、12.0.0、15.0.1、17.0.1、18.0.1、19.0.1、20.0.1、20.1.1、20.2.0、21.0.1、23.0.1
  • 米国版の履歴ページで、本文が他の版の修正対象となった版を名指ししているのは、10.0.2(10.0.0・10.0.1)、11.0.1(11.0.0)、20.0.1(20.0.0)、20.1.1(20.1.0)、23.0.1(23.0.0)の5版。

付録3 機能の追加・変更が書かれた26版(配信日は米国版)

記載を筆者が短く言い換えた。細かい項目は省いている。

版 配信日 主な内容
2.0.0 2017-03-03 オンライン対戦・フレンド追加・SNS共有・eShop・ニュースの各機能、ソフト更新、ドック接続時のテレビ連動、電池残量の%表示、microSD の初期化
3.0.0 2017-06-19 ニュースのチャンネル登録、3DS・Wii U のフレンド追加、フレンドのオンライン通知、コントローラー探索、ユーザーアイコン追加、クイック設定での音量、画面色の反転、Pro コントローラーの有線通信、データ整理の提案
3.0.2 2017-09-05 中南米5か国でオンラインプレイが可能に(有料化までは無料)
4.0.0 2017-10-18 動画キャプチャ、アイコン追加、ユーザーとセーブデータの移行、eShop の予約購入、ニュース画面の刷新、ソフトのバージョンを近くの人とそろえる機能
5.0.0 2018-03-12 SNS 連携のフレンド候補、アイコン24種、ニュースの絞り込み、みまもり設定の入力方式、予約購入ソフトの通知、Pro コントローラーのグリップ色表示
6.0.0 2018-09-18 Nintendo Switch Online の機能(セーブデータお預かり)、アルバム投稿、アイコン、キーボード配列、みまもり設定に合わせたニュースの表示制限。アカウントの連携解除ができなくなる変更も記載
7.0.0 2019-01-28 アイコン、HOME メニューの言語に中国語(簡体字・繁体字)と韓国語
8.0.0 2019-04-15 ソフトの並べ替え、ニュースの一覧、アイコン、セーブデータの引っ越し、ズーム、スリープ復帰の設定、VR 制限、地域の選択肢
9.0.0 2019-09-09 ニュースの検索、QR コードでのチェックイン、アラーム通知、タッチ感度、Lite のボタン入力の切り替え、オンライン招待
10.0.0 2020-04-13 ニュースのブックマーク、本体と SD カード間のデータ移動、ボタン割り当ての変更、プレイ活動の設定、アイコン
11.0.0 2020-11-30 HOME の Nintendo Switch Online、セーブデータの自動ダウンロード、フレンドの遊び状況、アルバムのスマホ転送と USB コピー、ダウンロードの優先指定、アイコン、ブラジルポルトガル語
12.1.0 2021-07-05 容量が足りないときに古い更新データを消してダウンロードできる
13.0.0 2021-09-14 Bluetooth オーディオ、ドックの更新、スリープ中のネット接続の設定、スティック補正の手順変更、接続周波数帯の表示
13.1.0 2021-10-25 Nintendo Switch Online + 追加パックへの対応
14.0.0 2022-03-21 ソフトのグループ分け、Bluetooth オーディオの音量の挙動変更
14.1.0 2022-04-04 プラチナポイントの通知設定
15.0.0 2022-10-10 Bluetooth オーディオ設定の位置の移動、Nintendo Switch Online アプリでの静止画キャプチャ
16.0.0 2023-02-20 使えないニックネームを「???」に置き換える
18.0.0 2024-03-25 「テレビ時の自動スリープ」に15分、みまもり紹介動画の韓国語対応
18.1.0 2024-06-10 X(旧 Twitter)連携の終了に伴う、投稿・連携・フレンド候補の機能の削除
20.0.0 2025-04-29 バーチャルゲームカード、GameShare(Switch 2 から近くの本体へ共有)、ユーザー確認の設定、オンラインライセンスの設定、Switch 2 へのシステム転送、アイコンの色や見た目の更新
20.1.0 2025-05-27 みまもり設定の見た目、Nintendo Switch Online 起動音の変更
21.0.0 2025-11-10 ソフトの物理版・ダウンロード版の表示、バーチャルゲームカードのダウンロード、システム転送の選択肢、VR モードでの音量
22.0.0 2026-03-16 バーチャルゲームカード読み込み時の表示変更、フレンドへのメモ、みまもりアプリへのPIN入力通知
22.5.0 2026-06-15 eShop のデザイン刷新、eShop での本人確認 PIN、ニュースと eShop の動画の10秒送り・戻し
23.0.0 2026-09-09 バーチャルゲームカードの「設定」、他の本体から移せないときのオンラインライセンスでの起動。脆弱性の修正も別ページで案内

付録4 方法

  • 取得: 2026-10-01 に、任天堂サポート(米国)の更新履歴ページ(a_id 43314)、最新版のページ(a_id 22525)、日本向けの本体更新ページを HTTP で取得し、HTML を保存した。
  • 履歴ページは80版(2.0.0〜23.0.0)で、最新の23.0.1は別ページにあるため、合計を81版とした。履歴ページの5.1.0は日付が「May 30. 2018」(ピリオド)と書かれており、2018年5月30日として数えた。
  • 集計は scripts/switch_update_history.py。版・配信日・区分・間隔・年別集計・日本版との日付差の結果を JSON にまとめた(data/cache/switch-update/switch_update_summary.json)。
  • 年別は米国版の配信日の年で数えた。間隔は直前の版との日数で、その版が配信された年に入れた。

出典

取得日はすべて 2026-10-01。