ゲーム公開 データ取得日

任天堂のゲーム機4種で、いちばん売れたソフトは本体の何台分か。公式の販売実績を発売1年余りの時点と今で比べた

任天堂の IR サイトには、ゲーム機ごとの本体とソフトの累計販売数量と、よく売れたソフトの一覧が載っています。Nintendo Switch 2 のページでは、1位の『マリオカート ワールド』が1,539万本、本体が2,368万台でした(どちらも2026年6月末時点)。

この記事で確かめたのは、Switch 2 の上位のソフトは、過去の任天堂のゲーム機の上位のソフトと比べて、本体に対してどれだけ売れているのかという点です。比べる機種は Switch 2・Nintendo Switch・Wii U・ニンテンドー3DS の4つで、次の値を「対本体比」と呼んで計算しました。

  • 対本体比 = ソフトの累計販売本数 ÷ その機種の本体の累計販売台数

データの取得日は 2026-09-25 です。数値はすべて任天堂が公開している全世界の連結の累計(万台・万本)で、取得日の時点で公開されていた「2026年6月末時点」または「2026年3月末時点」の値です。販売数量の紹介にとどめ、業績や株価の話はしません。

使ったデータ

  • ゲーム専用機販売実績: 機種ごとの本体とソフトの累計(2026年6月末時点)
  • 主要タイトル販売実績: 機種ごとの上位のソフトの累計。Switch 2 は6本、ほかは10本が載っています。Switch 2・Switch は2026年6月末時点、Wii U・3DS は2026年3月末時点です
  • ヒストリカルデータ「連結販売実績数量推移表」(2026年3月31日時点): 機種ごとの最初の発売日と、年度ごとの本体・ソフトの数量
  • 過去の決算資料の「当期ミリオンセラー自社タイトル」の表: 2011年3月期〜2018年3月期のうち6回分。その年度に100万本以上売れた任天堂のソフトと、その時点の累計が載っています

この記事の「1位」「上位5本」は、任天堂 IR の一覧に載っているソフトの中での順位です。一覧に載らないソフト(ほかの会社が発売したソフトなど)の本数は分かりません。

Wii U と 3DS はソフトの一覧が2026年3月末時点なので、本体とソフトの累計もヒストリカルデータの2026年3月末の値にそろえました。本体の値は、6月末時点のページの値と同じです(Wii U 1,356万台、3DS 7,594万台)。

集計は自分で書いたスクリプトで行い、表は集計結果から作っています。

まず、今の累計で並べる

機種 最初の発売日 時点 発売からの期間 本体 ソフト 1位のソフト 1位の本数 対本体比
Nintendo Switch 2 2025年6月5日(日米欧他) 2026年6月末 約1.1年 2,368万台 5,817万本 マリオカート ワールド 1,539万本 65.0%
Nintendo Switch 2017年3月3日(日米欧他) 2026年6月末 約9.3年 15,659万台 156,195万本 マリオカート8 デラックス 7,153万本 45.7%
Wii U 2012年11月18日(米大陸) 2026年3月末 約13.4年 1,356万台 10,360万本 マリオカート8 846万本 62.4%
ニンテンドー3DS 2011年2月26日(国内) 2026年3月末 約15.1年 7,594万台 39,230万本 マリオカート7 1,899万本 25.0%

4機種とも、1位はマリオカートのシリーズでした。対本体比は Switch 2 の65.0%が最も高く、Wii U の62.4%、Switch の45.7%、3DS の25.0%と続きます。

上位5本まで広げると、次のとおりです。

機種 順位 ソフト 本数 対本体比
Nintendo Switch 2 1 マリオカート ワールド 1,539万本 65.0%
2 ドンキーコング バナンザ 478万本 20.2%
3 Pokémon LEGENDS Z-A Nintendo Switch 2 Edition 399万本 16.8%
4 ぽこ あ ポケモン 368万本 15.5%
5 カービィのエアライダー 190万本 8.0%
Nintendo Switch 1 マリオカート8 デラックス 7,153万本 45.7%
2 あつまれ どうぶつの森 5,029万本 32.1%
3 大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL 3,814万本 24.4%
4 ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド 3,406万本 21.8%
5 スーパーマリオ オデッセイ 3,080万本 19.7%
Wii U 1 マリオカート8 846万本 62.4%
2 スーパーマリオ 3Dワールド 589万本 43.4%
3 New スーパーマリオブラザーズ U 582万本 42.9%
4 大乱闘 スマッシュブラザーズ for Wii U 538万本 39.7%
5 Nintendo Land 521万本 38.4%
ニンテンドー3DS 1 マリオカート7 1,899万本 25.0%
2 ポケットモンスター X・Y 1,680万本 22.1%
3 ポケットモンスター サン・ムーン 1,634万本 21.5%
4 ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア 1,468万本 19.3%
5 New スーパーマリオブラザーズ 2 1,342万本 17.7%

Switch 2 は1位と2位の差が大きく、2位の『ドンキーコング バナンザ』は20.2%でした。Wii U は1位から5位まで38.4〜62.4%の間に並んでいます。3DS は5本のうち3本がポケットモンスターのシリーズです。

ただ、この表だけで「Switch 2 の1位は、ほかの機種の1位より本体に対してよく売れている」とは言えません。最初の表の「発売からの期間」の列のとおり、Switch 2 は発売から約1.1年、ほかの3機種は9〜15年たっています。発売から時間がたつと、本体もソフトも数が増え、ソフトの種類も増えます。そこで次に、発売からの期間をそろえて比べました。

発売からの期間をそろえると

過去の決算資料には、年度末ごとの「当期ミリオンセラー自社タイトル」の表があり、ソフトごとの累計が載っています。Switch 2 の今(発売から390日)に近い時点を、ほかの機種でも選びました。本体の台数は、ヒストリカルデータの年度ごとの数量を、その年度末まで足した値です。

機種 時点 発売からの日数 本体 1位のソフト 1位の本数 対本体比 マリオカート
Nintendo Switch 2 2026年6月末 390日(約12.8か月) 2,368万台 マリオカート ワールド 1,539万本 65.0% 1位・65.0%
Nintendo Switch 2018年3月末 393日(約12.9か月) 1,779万台 スーパーマリオ オデッセイ 1,041万本 58.5% 2位・51.8%
Wii U 2014年3月末 498日(約16.4か月) 617万台 New スーパーマリオブラザーズ U 416万本 67.4% 未発売
ニンテンドー3DS 2012年3月末 399日(約13.1か月) 1,714万台 スーパーマリオ 3Dランド 584万本 34.1% 2位・30.6%

「発売からの日数」は、ヒストリカルデータに書かれた最初の発売日(Wii U は米大陸の2012年11月18日、3DS は日本の2011年2月26日)から数えています。Switch・3DS は Switch 2 とほぼ同じ390〜399日ですが、Wii U は年度末の区切りの都合で498日(約16.4か月)と、ほかより3か月以上あとの時点です。

期間をそろえても、Switch 2 の1位の対本体比65.0%は、Switch の58.5%、3DS の34.1%より高く出ました。Wii U は67.4%で Switch 2 より高いのですが、本体の台数は617万台で、ほかの3機種(1,714万〜2,368万台)の半分以下です。対本体比は割り算なので、本体の台数が少ない機種では高く出やすくなります。本数では、Switch 2 の1,539万本に対して、Wii U の1位は416万本でした。

なお、この表の対本体比は、どの機種も本体と同梱して売った分を含む累計どうしの比です(同梱分だけを分けた値は、どの機種についても使っていません)。

上の表の右の列のとおり、この時点で1位がマリオカートだったのは Switch 2 だけです。Switch では『マリオカート8 デラックス』が2位(922万本、51.8%)、3DS では『マリオカート7』が2位(524万本、30.6%)でした。Wii U の『マリオカート8』は、この時点ではまだ発売されていません(日本での発売は2014年5月29日)。『マリオカート ワールド』は、Switch 2 本体と同じ2025年6月5日に発売されています。

今の累計では4機種とも1位がマリオカートなので、Switch・3DS・Wii U では、発売から1年余りのあとで1位が入れ替わったことになります。

今の累計だけでは分からなかったこと: 上位への集中は、発売からの期間で大きく変わる

1位だけでなく、上位5本の合計がソフト全体の何割を占めるかも比べました。ソフト全体は、ゲーム専用機販売実績(Switch 2・Switch)とヒストリカルデータ(Wii U・3DS と、過去の時点)の累計です。

機種 発売から1年余り: 上位5本 / ソフト全体 割合 今の累計: 上位5本 / ソフト全体 割合
Nintendo Switch 2 (今の累計と同じ) — 2,974 / 5,817万本 51.1%
Nintendo Switch 3,642 / 6,897万本 52.8% 22,482 / 156,195万本 14.4%
Wii U 1,204以上 / 3,228万本 37.3%以上 3,076 / 10,360万本 29.7%
ニンテンドー3DS 1,648以上 / 4,543万本 36.3%以上 8,023 / 39,230万本 20.5%

今の累計だけを見ると、Switch 2 は上位5本でソフト全体の51.1%を占め、Switch の14.4%の3倍以上です。Switch 2 は、ほかの機種よりも一部のソフトに売れ方が集中しているように見えます。

ところが、発売から1年余りの時点では、Switch も上位5本で52.8%を占めていました。Switch 2 の今の51.1%とほぼ同じです。Wii U と 3DS も、この時点では少なくとも37.3%・36.3%で、今の累計(29.7%・20.5%)より高くなっています。

発売からの期間をそろえると、上位5本の割合では Switch 2 と Switch の差はほとんどありませんでした。時点が2つある Switch・Wii U・3DS は、3機種とも発売から1年余りの時点より今の累計のほうが割合が低くなっています。

例外と注意点

  • 時点が機種によって違います。 今の累計は Switch 2・Switch が2026年6月末、Wii U・3DS が2026年3月末です。3DS のソフト全体は、6月末時点のページでは3億9,231万本、ヒストリカルデータの3月末の値は3億9,230万本で、1万本の差があります。表では3月末の値を使いました。
  • 過去の時点は「当期ミリオンセラー」の表から取っています。 この表は、その年度に100万本以上売れた任天堂のソフトの一覧です。表に載っていないソフトは、その年度は100万本未満だったとみなし、前の年度の表と見比べて、1位を上回らないことを確かめました。たとえば Wii U の『Nintendo Land』は2013年3月末に260万本で、2014年3月期の表には載っていないので、2014年3月末でも360万本未満です。1位の416万本は上回りません。一方、上位5本の合計は、Wii U と 3DS では表に載らないソフトの正確な本数が分からないため、分かっている値だけで出した下限(「以上」)にしています。Switch は、表に載らないソフトは2年度とも100万本未満で累計200万本未満なので、5位の229万本を上回らず、値が確定します。
  • 数え方の違いがあります。 ソフトごとの本数は、本体と同梱して売った分とダウンロード版を含みます(2012年3月期の資料の注記は同梱分のみに触れています)。ヒストリカルデータのソフト全体は「パッケージソフト及びパッケージ併売ダウンロードソフトの数量」です。上位5本の割合は、この2つを割り算したものです。
  • 同梱版の分は分けられません。 日本では「Nintendo Switch 2 マリオカート ワールド セット」が本体と同じ日に発売されていました。『マリオカート ワールド』の1,539万本のうち、同梱版がどれだけかは公開されていないので、分けて数えていません。任天堂の2026年3月期 決算説明資料には、2026年3月期(2025年4月〜2026年3月)の Switch 2 のソフトの販売数量4,871万本に、本体などと同梱して売った約1,260万本が含まれると書かれています。同じ資料の当期ミリオンセラーの表では、『マリオカート ワールド』は2026年3月期に1,470万本で、この表の数量も同梱分を含みます。同梱の約1,260万本がどのソフトだったかの内訳は公開されていません。
  • Switch 2 の一覧には注意書きの付いたソフトがあります。 『Pokémon LEGENDS Z-A Nintendo Switch 2 Edition』の399万本は、Switch 向けの版と合わせると1,309万本と書かれています。任天堂の IR では、Nintendo Switch 2 Edition のパッケージ版は Switch 2 のソフトに、ダウンロード版は Switch のソフトに数えられます。『ぽこ あ ポケモン』の368万本は、任天堂が発売・販売する海外の分だけです。どちらも、Switch 2 向けに売れた本数の全部ではありません(Z-A は Switch 2 Edition のダウンロード版の分、ぽこ あ ポケモンは日本の分が入っていません)。
  • 対本体比は「本体を持つ人の何割が買ったか」とは限りません。 1人で本体を2台持つことも、同じソフトを2本買うこともあります。この記事の対本体比は、公開されている累計どうしを割っただけの値です。
  • 数値は万単位に丸められた表示値です。 対本体比や割合は、その表示値どうしで計算しました。

まとめ

発売から1年余りの時点で比べても、Switch 2 の1位のソフト(『マリオカート ワールド』)の対本体比65.0%は、Switch の58.5%や3DS の34.1%より高く出ました。上位5本がソフト全体に占める割合は、今の累計では Switch 2 が他の機種より高く見えますが、同じ時点の Switch(52.8%)とはほぼ同じでした。

出典