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Steam でよく遊ばれている上位100作品のうち、Steam Deck で「非対応」は22作品。理由に細目が付いていないものが9作品(2026年10月1日時点)

Steam でよく遊ばれている作品は、携帯機の Steam Deck でも遊べるのか。動かないものもあるので、Valve が付けている互換性の判定を、上位100作品の全件で取って数えた。

この記事で確かめたのは、いま Steam で最もよく遊ばれている上位100作品のうち、Steam Deck で「検証済み」「プレイ可能」「非対応」と判定されているのはそれぞれ何作品か。非対応の作品は、公式のデータ上、何が理由になっているかだ。データの取得は 2026年10月1日(日本時間の早朝。UTC では 2026年9月30日 19時台)で、Valve の判定は更新されるため、別の日に取り直せば数字は変わりうる。

答えを先に書く。上位100作品の判定は次のとおりだった。

判定 作品数
検証済み(Verified) 36
プレイ可能(Playable) 36
非対応(Unsupported) 22
未判定(Unknown) 4
判定なし(API の結果が空) 2
合計 100

非対応の22作品には、理由を示すトークン(判定 API が返す理由の項目名)がそれぞれ1つずつ付いていた。内訳は、名前にアンチチート(AntiCheat)を含むものが9作品、細目のない汎用の「SteamOS 非対応」が9作品、ソフトウェア用の「SteamOS 非対応(Software)」が3作品、グラフィック性能が1作品だ。調べる前は、非対応の理由はアンチチートなど少数のパターンに集中しているのではないかと見ていた。アンチチートは名前の付いた理由として最多だったが、過半数ではなく、9作品は理由の細目が判定データからは分からなかった。

この記事は、Steam が公開しているデータを取得日の時点のまま(as is)集計した非公式のものだ。Valve Corporation・Steam とは関係がなく、Valve・Steam が内容を確認・推奨したものではない。判定は変わるので、購入前には各作品の Steam のストアページで確かめてほしい。

判定の内訳は「検証済み」と「プレイ可能」が同数

上位100作品(Steam の「最多プレイ」チャート、2026年9月29日 UTC 集計分)の判定を、Valve の Deck 互換性判定 API の resolved_category で分けた。Valve の文書では、4つの判定は次のように定義されている。

  • 検証済み: 互換性の確認をすべて通り、ユーザーの設定作業なしにすべての機能を使える。
  • プレイ可能: Deck で動くが、ユーザーの手作業が必要なことがある(コントローラー設定の選択、画面上キーボードの呼び出しなど)。
  • 非対応: Proton や特定のハードウェアとの非互換のため、Deck では動かない。
  • 未判定: 互換性レビューが完了しておらず、遊べるかどうかの情報がない。

合計が100になる内訳は上の表のとおりだ。「未判定」は API が resolved_category を 0 で返した4作品(9位 Deadlock、10位 FiveM、73位 Minecraft Dungeons II、92位 Find The Needle Demo)、「判定なし」は API の結果が空だった2作品(18位 War Thunder、95位の1作品)で、この2つは別に数えている。検証済みと非対応の合計は58作品、検証済みとプレイ可能の合計は72作品だった。

数字と区分名の対応(3=検証済み、2=プレイ可能、1=非対応、0=未判定)は Valve の文書には書かれていない。各判定のトークンの並び(3は display_type 3 や 2 の項目が無い、1は非対応の理由1件だけ、0は項目なし)から読み取ったもので、この記事の数え方はそれに依っている。

無料か有料か、オンライン対戦があるか、順位はどうか

判定の内訳を、作品の性質ごとに分けて見た。

無料かどうかは、ストアの is_free で分けた。is_free が false の作品には、FiveM(ゲームではなく広告の種類)や Wallpaper Engine のようなソフトも含まれる。

区分 検証済み プレイ可能 非対応 未判定 判定なし 合計
無料 4 17 8 1 1 31
無料でない 32 19 14 3 0 68
取れなかった(1作品) 0 0 0 0 1 1

検証済みは、無料31作品のうち4作品(13%)に対し、無料でない68作品のうち32作品(47%)だった。プレイ可能は無料で17作品(55%)、無料でないほうで19作品(28%)。非対応は無料8作品(26%)、無料でないほう14作品(21%)で、あまり差がない。つまり、無料作品は「検証済み」が少なく「プレイ可能」に多く分かれている。なぜそうなるのかは、今回のデータからは分からない。

オンライン対戦・協力の有無は、ストアのカテゴリに Online PvP・Online Co-op・MMO のいずれかがあるかで分けた。

区分 検証済み プレイ可能 非対応 未判定 判定なし 合計
オンライン対戦/協力あり 28 22 18 1 1 70
なし 8 14 4 3 1 30

非対応22作品のうち18作品がオンライン対戦/協力ありで、割合は70作品中18作品(26%)、ないほうは30作品中4作品(13%)だった。ただし「なし」は30作品で、数作品の違いで割合は動く。

順位帯ごとの内訳は次のとおりだ。

順位帯 検証済み プレイ可能 非対応 未判定 判定なし 合計
1〜25位 7 8 7 2 1 25
26〜50位 14 4 7 0 0 25
51〜100位 15 24 8 2 1 50

1〜6位の6作品のうち、3位 PUBG: BATTLEGROUNDS・4位 Wallpaper Engine・5位 WARDOGS・6位 Apex Legends の4作品が非対応で、1位 Counter-Strike 2 と2位 Dota 2 はプレイ可能だった。上位25位でも非対応は7作品あり、人気が高いほど非対応になりやすい、あるいはなりにくいといった傾向は、この表からは読み取れない(各帯の作品数も少ない)。

非対応の22作品は、理由のトークンが5種類に分かれた

非対応の22作品は、すべて理由のトークンが1つだけ返っていた。トークンの名前(#SteamDeckVerified_TestResult_ の後ろ)ごとに数えると、次のようになる。

トークン名 作品数 作品
UnsupportedAntiCheatConfiguration 5 Grand Theft Auto V Legacy、Grand Theft Auto V Enhanced、Rainbow Six Siege、Rust、Destiny 2
UnsupportedAntiCheat_Other 4 PUBG: BATTLEGROUNDS、Apex Legends、EA SPORTS FC 27、Call of Duty
SteamOSDoesNotSupport 9 WARDOGS、Delta Force、Total War: WARHAMMER III、Battlefield 6、EA SPORTS FC 26、Arena Breakout: Infinite、DayZ、Assetto Corsa、Once Human
SteamOSDoesNotSupport_Software 3 Wallpaper Engine、OBS Studio、Crosshair X
UnsupportedGraphicsPerformance 1 CONTROL Resonant

トークン名にアンチチートを含むのは、上の2行を合わせた9作品(22作品の41%)だ。最初の見方どおり、アンチチートは最も多い理由として名前が出ている。ただ、同じ数(9作品)が細目のない「SteamOSDoesNotSupport」で、理由の中身は判定データからは読み取れない。Valve の文書は、非対応の評価は「ほとんどの場合(Almost always)」次の2つのどちらかに由来すると書いている。「一部のアンチチートや一部のメディアコーデックなどの、Deck が対応していないミドルウェア・技術」と、「Proton にまだ完全には実装されていない Windows の機能」だ。この2つ以外の理由があるかどうかは、文書の該当箇所からは分からない。トークンの名前がこの2つのどちらに当たるかは、文書には書かれていない。したがって、汎用の9作品にアンチチートが含まれているかどうかは、この記事では分からない。

名前が付いた理由はアンチチート9作品以外に、ソフトウェア用の3作品(ストアの種類は game だが、OBS Studio のようなゲーム以外のソフトを含む)とグラフィック性能の1作品があった。アンチチート名のトークンの9作品のうち、無料は4作品(PUBG・Apex・Rainbow Six Siege・Destiny 2)、無料でないものが5作品(GTA V の2作品・Rust・EA SPORTS FC 27・Call of Duty)で、無料でも有料でも出ていた。

なお、トークンの表示文言(プレイヤーがストアで見る説明文)は取得しておらず、名前から意味を読む範囲にとどめている。各作品が非対応になった事情(開発元の対応の状況や時期など)は、この記事では確かめていない。

「プレイ可能」の36作品で付いていた注意点

プレイ可能は、検証済みと並んで最多の36作品ある。これらに付いていた注意のトークン(警告の段階の項目)を数えると、次のとおりだった(1作品に複数付くので合計は36を超える)。

注意のトークン名(意味は名前からの読み) 作品数
InterfaceTextIsNotLegible(画面の文字が読みにくい) 29
TextInputDoesNotAutomaticallyInvokesKeyboard(文字入力で画面キーボードが自動で出ない) 23
ControllerGlyphsDoNotMatchDeckDevice(ボタン表示が Deck のものと違う) 16
DefaultControllerConfigNotFullyFunctional(標準のコントローラー設定が完全には使えない) 14
LauncherInteractionIssues(ランチャーの操作に問題) 5
DefaultConfigurationIsNotPerformant(標準設定で動作が重い) 4
DisplayOutputHasNonblockingIssues(表示出力に支障の小さい問題) 2

プレイ可能36作品のうち29作品(81%)に、画面の文字が読みにくいというトークンが付いていた。付いていた警告の項目は、文字の読みやすさと入力まわり(キーボード・ボタン表示・コントローラー設定)に関するものが多かった。これらが「プレイ可能」になった理由かどうかは、データからは分からない。

この結果から言えないこと

  • 1時点の、1回分のデータだ。 上位100作品の顔ぶれも判定も変わる。たとえば今回の上位100は、2026年9月26日に取得したリスト(a00015・a00019 の母集団)と93作品が共通で、7作品が入れ替わっていた。
  • 判定は Valve が付けたものだ。 実際に遊べるかどうかを、この記事では試していない。
  • 理由の事情は分からない。 アンチチートが関係する理由が9作品あることは分かるが、なぜその作品がそうなっているのか、いつ解消されるのかは、公式データからは読み取れない。
  • 未判定4作品・判定なし2作品は、遊べるかどうかについて何も言えない。
  • 上位100の範囲だけの結果だ。 Steam 全体や、100位より下の作品については確かめていない。

まとめ

Steam の上位100作品のうち、2026年10月1日時点で Steam Deck の判定が付いていたのは94作品で、検証済みとプレイ可能が36作品ずつ、非対応が22作品だった。無料作品は検証済みが少なく(31作品中4作品)、非対応の割合は無料でも有料でも2〜3割だった。非対応の22作品の理由のトークンは5種類で、アンチチート名を含むのが9作品、細目のない汎用のものが9作品、ソフトウェア用が3作品、グラフィック性能が1作品だった。理由の事情は、公式データからは読み取れない。

付録A 使ったデータと数え方

  • 上位100作品: Steam Web API の ISteamChartsService/GetMostPlayedGames/v1(キー不要)。2026-09-30 19:06 UTC(日本時間 10月1日 04:06)に取得した、2026-09-29 00:00 UTC 集計分の100件(rollup_date 1790640000)。
  • Deck 判定: https://store.steampowered.com/saleaction/ajaxgetdeckappcompatibilityreport?nAppID=<appid> を100件、1.5秒間隔で1件ずつ取得(19:06〜19:12 UTC)。応答の results.resolved_category と results.resolved_items のうち Deck 用の項目(#SteamDeckVerified_TestResult_…)を使った。応答には Steam Machine・Steam Frame 用の判定も含まれていたが、今回は使っていない。
  • 作品の情報: ストアの appdetails(cc=us、l=english、filters=basic,categories,release_date)で名前・種類・is_free・カテゴリを取得(同じ間隔)。95位の1作品は応答が失敗し、名前と無料/有料が取れなかった。
  • 区分: resolved_category の 3・2・1・0 を、検証済み・プレイ可能・非対応・未判定として数えた(対応の根拠は本文のとおり)。results が空の作品は「判定なし」とした。
  • 理由のトークン: 非対応の作品では resolved_items が1件ずつだった。プレイ可能の「注意」は、項目の display_type が 3 のものを数えた。この数字の意味も Valve の文書には無く、検証済みの項目は 4(143件)が中心で 1 が14件混ざり、プレイ可能の項目は 4(83件)・3(93件)・1(19件)、非対応の項目はすべて 2(22件)であることから、4を合格、3を注意、2を不合格方向と読んでいる。1 は ExternalControllersNotSupportedPrimaryPlayer(検証済み9・プレイ可能10)、FirstTimeSetupRequiresActiveInternetConnection(3・3)、SingleplayerGameplayRequiresActiveInternetConnection(2・6)で、名前からは情報の注記と読めるが、意味は確かめていない。警告として数えた 3 は、プレイ可能の項目にだけ付いていた。
  • 無料/有料: is_free。オンライン対戦/協力: カテゴリに Online PvP・Online Co-op・MMO のいずれか。
  • 取得の条件: store の robots.txt は /saleaction/ と /api/ を禁止していない(2026-10-01 確認)。User-Agent は連絡先を含まない固定の文字列。
  • 再現: 集計は scripts/steam_deck_aggregate.py で、取得は scripts/steam_deck_fetch.py。表はその出力から作った。
  • 母集団について: 上位100は、Steam の言語対応を数えた a00015、日本円と米ドルの価格を比べた a00019 と同じ Steam の「最多プレイ」上位100で、今回が3本目になる。問い(Deck 判定)と集計は別。

出典